高齢者の多くが足がつった経験があると言います。実際に50代以上になると多くの方が足がのつりに悩んでいるそうです。
では、足がつるのは高齢者だから仕方がないのでしょうか。検証して行きます。
足がつる原因に「加齢」あり!
足がつるにもさまざまな原因がありますが、どのような原因があるのでしょうか。足がつる原因と言われていることに注目して行くと、高齢者だから仕方がないかどうかわかります。
足がつることの原因として、
- ミネラルの不足
- 水分の不足
- 冷え
- 筋肉の疲労(運動のし過ぎ)
- 運動不足
- 妊娠
- 加齢
- 何らかの病気によるもの
が、挙げられます。これらのひとつひとつを検証して行くことにしましょう。
<ミネラルの不足>
足がつることの原因として最も多いのがミネラル不足と言われています。
各メーカーから出されている足のつり専用のサプリメントにミネラル成分が豊富に配合されていることからも、ミネラルがいかに足のつりに効果を発揮するのかがわかります。
ミネラルの中でも、筋肉に関する「マグネシウム、カルシウム、カリウム」が足のつりには関係があります。これらの摂取不足により、足がつると言えます。
高齢者だからミネラルが不足するということはありませんが、食欲が落ちている場合などには注意しましょう。
それでは、足のつりに効果的なミネラルをみていきましょう。
マグネシウム
マグネシウムは筋肉の収縮や神経伝達物質の働きに関わり、エネルギーの代謝にも使われます。
しかし、多くの方が推奨摂取量を満たせていないという、摂りにくい栄養素です。
- 海藻類(わかめ、あおのり、ひじきなど)
- 大豆製品(きな粉、油揚げ、納豆など)
- 魚介類(スルメいか、あさり、いくらなど)
などに多く含まれますから、和食を中止とした食生活をすることである程度は補えるでしょう。
カルシウム
カルシウムには、筋肉の収縮や、筋肉を作るためのシグナル発信として司令塔の役割もあります。
- 乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズなど)
- 小魚(しらす、めざし、にぼしなど)
などに含まれているカルシウムは、足のつり以外にも骨や歯を作るもとになったり、精神を安定させたりするる成分です。そのため、最近ではお菓子にカルシウムが配合されているものもあります。
マグネシウムに比べると摂りやすいのですが、カルシウムを足のつりに効果を発揮させるためにはマグネシウムとのバランスもポイントになります。詳しくは下記の記事も参考にしてみてください。
カリウム
カリウムは、果物や野菜、お肉など多くの食品に含まれているので、摂取しやすいミネラルとも言えます。
- 温かい気候の食べ物(バナナ、アボカド、きゅうり、ゴーヤ、スイカなど)
- 海藻類(ひじき、いわのり、あおさなど)
などの食品に含まれています。
カリウムはむくみの予防などにも効果的ですから、ダイエット中の方やむくみやすい方におすすめです。
<水分の不足>
筋肉のコントロールには水分が必要不可欠。
しかし、加齢によって身体の感覚が鈍くなることでのどの渇きにも気づきにくい高齢者は水分不足どころか脱水症状に陥りやすいと言えます。
また、水分を蓄えるために必要な筋肉や、水分調節をする肝臓等の機能も低下していますから、こまめな水分補給を意識的に行う必要があります。
<冷え>
筋肉が落ちると、足先などの末端まで血液を送り届けるのが難しく、冷えを招いて足をつりやすくしてしまいます。
また、筋肉量が減ることで代謝も落ちてしまいますから、熱を作りだすエネルギーそのものが少なく、体が冷えてしまいがちです。特に高齢の女性にこの傾向が多く見られます。
足腰のトラブルによって運動不足になるとどんどん筋力が低下してしまいますから、できる範囲でストレッチやウォーキングに挑戦しましょう。
<筋肉の疲労(運動のし過ぎ)>
筋肉の疲労に高齢は関係なさそうです。むしろ、高齢者は運動不足のことが多いので、筋肉の疲労で足がつるというのは若い年齢層の問題です。しかし、高齢者に多いのは久しぶりの運動で筋肉を傷めてしまうということです。
<運動不足>
高齢になると、運動から遠ざかる人が多いと言えます。足や腰が痛かったりする人は運動そのものができないことが多いですし、歩かなくても電車やバス、車もあるので、そちらに頼りがちです。運動をしようと自分から動かないと確実に運動不足になるので、簡単な運動から行うようにしましょう。わざわざスポーツをすることはありません。自宅でのストレッチやウォーキングで運動不足は解消できます。
<妊娠>
妊娠については高齢者とは直接関係がないと言えます。
足がつるのは高齢者なら仕方ない?まとめ
足がつるのは高齢者なら仕方がないということばかりではありません。高齢者とは全く関係がないこともありますし、本人の努力と意識でどうにでもできることもあります。高齢かどうかというより、足がつらないように努力できるかが重要になります。足がつると日常生活に支障を来すことになるので、できればつらない方が良いでしょう。そのためにできる努力は行っていくようにしたいものです。